世界政府の概要 その1
はじめに
世界政府が何故必要なのかを考えてみる。今の世の中「世界政府」と聞くと、なんだか如何わしい
雰囲気が漂っているように感じてしまうのだけれど、そういった先入観は取り払った上で、文章を
呼んでもらえると有難い。
世界政府とは
まず、世界政府とは何なのかを考えると、世界政府とは言い方を変えるなら「価値観を共有した共同体」であると言えるだろう。大昔、人間は狩りをして生きていたわけだが、その時代には、国家などは存在せず、自分の家族と顔見知りの知り合いが共同体の全てであった。しかし時間の経過によって自分達とは別の共同体が存在する事を認識する様になる。
そして自分達の共同体とは別の共同体と交流を図るために、物々交換を経て貨幣経済が取り入れられていった訳である。「自分が欲しい物は相手も欲しいはずだ」「相手の欲しい物をあげれば自分の欲しい物をくれるかもしれない」こう考えるのは自然の成り行きであるので、交流を続けるうちに、「価値観の共有化」が必ず発生するのだ。
価値観の共有化
貨幣の本質は希少性と信用力である。「相手が珍しい何かを持っている」「その珍しい何かは相手にとっては非常に価値がある物らしい」「その珍しい何かを渡せば相手は自分の欲しい物をくれるらしい」「ならば、欲しい物を手に入れるための代償としては、その珍しい何かは、我々にとっても価値のあるものだ」。おそらく貨幣とは、このような理屈で生まれたのではないかと思う。
AとBの共同体がそういった取引を繰り返すうちに、Cの共同体もAとBの共同体と取引をする際には、その「珍しい何か」を使用する様になり、次第にD、E等の他の共同体までその「珍しい何か」を取引に使用する様になった時、異なる価値観、考え方、文化を持った集団に「珍しい何か」とは「自分達が欲しい物を手に入れるために必要なものである」という共通の価値観が発生する。
これはとても凄い事で、価値観や文化、言語などあらゆる事柄が異なる集団であっても、自分達の利益になり、なおかつ必要性がある事柄については、ほぼ自然発生的に価値観の共有化が時間の経過と共に起こってしまう事を意味しているのだ。
実現するための前提条件
ここで最初の世界政府という概念を考えてみると、世界政府の実現には、貨幣と同じように
自分達の共同体の利益に適う
利便性に優れている
必要性が発生している
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